CPF Low Power Simulation with Analog and Mixed-Signal Design (CPF-AMS)

By Qingyu Lin on May 23, 2011

この記事は、CPF Low Power Simulation with Analog and Mixed-Signal Design (CPF-AMS)超訳です。

我々は、5,6年前からCommon Power Format(CPF)を使った低消費電力シミュレーションについて議論してきた。成熟した設計メソドロジのおかげで、デジタル回路設計者には一般的なものとなった。しかし、今やSoC設計者はミックスドシグナルの設計者になろうとしている。ミックスドシグナルの設計では、低消費電力設計技術とそれを表現するフォーマットはどのようなものとなるのだろうか?

SoCでの検証では、アナログブロックの設計にVerilog-AMSを使っていようが、今までアナログのソルバをシミュレーションに使ってきた。つまり、Verilog/VHDLのレベルをSPICE/Spetreのレベルに変えていた。アナログソルバが使用されるのであれば、CPFの低消費電力表現を活かすことができる。CPF自体は高位設計のためのフォーマットであるが、アナログソルバにおいては、アナログ回路とデジタル回路を混載Simするのと同じ要領で使用することができる。

Fig. 1 CPF-AMS

Fig.1に我々の想定しているシナリオを示す。この図では、記述レベルをVerilogからVerilog-AMSもしくはSPICEに切り替えたものである(図中のana_B)。3つの懸念事項を示す。

1. CPFのパワ情報がVerilog-AMSもしくはSPICEで使えるかどうか?
デジタル回路でもアナログ回路でも電力に対しての考え方はほぼ同じだ。回路を記述するのに、VerilogモジュールであろうとSPICEサブサーキットであろうと、同じようにCPFの消費電力情報を使えるようにすべきであろう。

2. アナログモジュールは、CPFのパワーの状態に応じて、正確にシミュレーションすることができるか?
デジタル回路では、パワースイッチをoffしたときに、その領域の信号線は不定値Xの状態になる。このことは、CPFの記述内容により、内部の信号の状態が影響を受ける、と言うことを意味している。アナログ回路においても同様に、パワースイッチをoffにしたときには、信号線の状態を変える必要性がある。

3. 低消費電力のデジタル回路とアナログ回路がお互いに通信しあうかどうか?
通常のミックスドシグナルシミュレーションでは、アナログ->デジタル、デジタル->アナログの境界に接続素子が配置される。CPFが使用された場合、接続素子はアナログとデジタルの素子値を交換するだけでなく、CPFの情報も正確に信号線に乗せて交換しないといけない。

さらに、電気信号の代わりに電圧と電流を拡張実数値モデル(wreal)を使用する場合、同様の問題をwrealモジュールにも考える必要があるであろう。

Qingyu Lin