闇の子供たち
昨日小説版を読み終えました。
- 作者: 梁石日
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2004/04
- メディア: 文庫
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特に小説と映画でもっとも異なるのは、大手新聞社特派員南部の役回り。映画では主役として立ち振る舞い、最後、音羽に拒絶されたところで、地震の過去を思い出すシーンがあるのだが、小説ではそこの部分がなかった。
小説では、最後、南部が『この国の問題はこの国の人たちが解決すべきだ。俺たちは所詮日本人なのだから』と言うのに対して、音羽は『私は残る。』と言って、決別して終わる。ここの部分は多くの日本人が考えさされるところじゃないだろうか。
頭の中では、アジアの身近な国がこのような状況になっているのだから、何かをしたい、とは思っていても、自分の問題として戦う人は極少数だろう。僕たち日本人は、すぐに募金とかですまそうとするけど、それすらも本当に援助を必要としている人たちに行き渡っているとは思いがたい。そのような状況ではどんな事をして援助すればよいのだろう。音羽が勤めているような優良な人権センターを見つけれたら良いのだけど、何となく全ての慈善団体がうさんくさく見えてしまう。
何か一つでも役に立ちたいもんだ。